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「『開発』は私たちに失望しかもたらさなかった。」
JBICによる融資額
4億3,500万米ドル
ガルフSRCガス焚複合火力発電所および ガルフ・プルアック・デーン火力発電所(タイ)
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概要
  • マプタプットLNGターミナル1は、PTT LNGが所有するLNG輸入ターミナルで、2011年にタイのラヨーンで稼働を開始しました。容量は年間500万トン、総コストは9億3,000万米ドルです。
  • このターミナルは、JBICが資金提供しているガルフSRCガス焚複合火力発電所とガルフ・プルアック・デーン火力発電所にとって重要なLNG供給源です。
  • タイ東部に位置するこの地域は、美しい島々や海岸が有名で、地元の料理が楽しめる観光地としても知られています。
  • 過去数十年間、この地域では工業セクターを支える大規模な開発事業が行われてきました。例えば、東部臨海開発(ESB)プログラムが進みました。
批判
  • 食料や経済に重要な地元の生物多様性や海洋生物多様性を破壊している
  • 生計手段や天然資源の喪失に対する補償が行われていない
  • 他のJBIC融資による発電所周辺のコミュニティにも同様の悪影響が懸念されている
  • 地元コミュニティの伝統的な生活様式を乱し、生活の質を低下させている
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「私たちは『開発論』の対象となっており、利益を享受する人びとと、影響を受けたり不利な立場に置かれる人びとがいます。ラヨーン県の人びとは『開発』のために犠牲を払わなければならないとよく言いますが、『開発』がもたらしたのは失望だけです。人びとの漁師としての生計手段は完全に変わってしまいました。そして、この伝統を継承する人がいるかどうかもわかりません。」

「東部臨海地域とラヨーン県における大規模な開発には、埋め立てや港湾建設が含まれます。工業部門の拡大は、地元の漁師たちの暮らし方に影響を与えています。沿岸地域のコミュニティは自然資源と環境に依存し、この「特別開発区」が建設される前からラヨーンの主要産業である漁業で生計を立てています。私たちはこの生計手段、この生き方を大切にし、将来の世代に引き継いでいく必要があります。」

マノップ・サニット
地元の漁師であり、ラヨーン・クリーン・エナジー・コーディネーター
Greenpeace Thailand
開発の名のもとでの破壊

東部臨海開発(ESB)プログラムの進行中、地元の人々は海の埋立てやマプタプット港の建設などのプロジェクトに直面しました。

開発の名のもとに、農地は広範囲にわたって産業ゾーンに転用されました。経済拡大を目指して設計されたEEC(東部経済回廊)は、沿岸地域に進出し、地元の漁業を損ない、海洋生物が減少しました。

ラヨーンのマプタプットにあるLNG輸入ターミナルは、この物語の一例です。

ターミナルは、2つのガス消費量の多いJBIC融資の発電所に供給しています。ガルフSRCガス焚複合火力発電所(JBICが2億2,700万米ドルを融資)とガルフ・プルアック・デーン火力発電所(JBICが2億800万米ドルを融資)です。

船舶の往来による生物多様性の損失に加え、油流出事故が海洋生態系の重要な一部であるオキアミを壊滅させました。かつて数トンに及んでいた太刀魚の漁獲量は、今では数キログラムにまで減少しました。いかなる機関や団体も責任を追及されたことはありません。

現在、コミュニティは公平な補償を求め、環境回復を要求しています。しかし、政府も民間企業も責任を取っていません。